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通訳ガイドの試験に挑戦してみよう!国内添乗員の仕事とセットで挑戦してみては?
こんにちは^ ^
語学を使って実践的なキャリアアップをお勧めするAKKOです。
私は約20年間にわたり、複数の外資系企業で英語やドイツ語を使って仕事をしてきました。
少し大げさな表現ですが、語学というツールを武器にビジネスの分野で勝負をしてきました。
出産や子育てで何度も転職をしているのですが、振り返れば今までの職場では、ほぼすべてドイツ語や英語を使って仕事をしてきました。
私の場合、無意識に、本能的に?脳が勝手に語学を使う仕事を選んでいた・・・といった方がいいかもしれません。
「語学を使う」にもいろいろな種類があるのですが、今回は通訳ガイドの仕事について書いてみたいと思います。
通訳ガイドの試験と合格率は?
語学そのものが即戦力になる職業といえば真っ先に思いつくのは、通訳、翻訳ではないでしょうか。
別記事でも書きましたが、個人的に、「通訳は瞬発力!翻訳は持久力!」の仕事だと感じています。
私が最初にチャレンジしたのはドイツ語の通訳ガイド、という仕事でした。
当時の私のドイツ語レベルはドイツ留学1年強でドイツ語検定1級、その他民間資格としてゲーテ・インスティテュートというドイツ語学学校のZMP(上級ドイツ語力を示す資格、現在のC1レベルに相当)を保有していましたが、ガイドや観光業はまったくの未経験でしたので、観光ガイドとしては未経験からのスタートでした!
【通訳ガイドという資格】
私の社会人として最初のスタートは通訳ガイド(全国通訳案内士)でした。
通訳ガイドの試験は年1回、筆記試験と口述試験からなる国家試験です。
ちょうと2018年の今年、通訳ガイドの世界にとっては大きな制度改定が実施されました。
JNTO(日本政府観光局)のウェブサイトに詳細がありますので、下記引用します:
“全国通訳案内士試験について
<通訳ガイド制度>
平成30年1月4日より改正通訳案内士法が施行され、通訳案内士は「全国通訳案内士」となるほか、通訳案内士の業務独占規制が廃止され、資格を有さない方であっても有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。”
とあります。
観光庁のページに詳しくありますが、
国家資格としての「通訳案内士」に加え、
特定の地域の案内を行う「地域通訳案内士」
という制度ができたようです。
“地域通訳案内士は、特定の地域内において、「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。)を業とする。」とされています。
地域通訳案内士は、特定の地域において、その固有の歴史・地理・文化等の現地情報に精通した者であり、各自治体が行う研修受講を通じて「地域通訳案内士」として登録を受けた方々になります。”
国家資格としての「通訳案内士」の試験は、年に一度、
2018年の試験ガイドラインを読むと、
英語ではTOEIC900点以上は筆記試験免除、ドイツ語ではドイツ語検定1級以上は筆記試験免除とあります。
今後、必ずこのガイドラインや方針をチェックして最新情報をおさえておくことが大切です。
オリンピックを前に、ガイドを目指す人が増えていることを背景に英語に関してはTOEICの点数が引き上げられたようです。
2018年は下記のスケジュールでしたのでご参考までに。。。
20年以上前ですが・・・私が受けたドイツ語の通訳ガイドの試験の試験内容は筆記、口頭、一般常識(日本の地理や歴史、政治、社会等)の3部門からなるものでした。
語学の試験は何とかクリアしましたが、地理や歴史などは得意ではなかったので、参考書を買ってきて勉強した記憶があります(^^)
2017年の受験者数と合格率は下記のとおり。。。
言語によってばらつきがありますが、英検1級の合格率が概ね10%前後のようですから、それに比べると少し合格率は高いようです。
ドイツ語は22.2%と高めですね!
それでも10人受けて1-2名の合格者ですから簡単な試験ではありません。。。
試験の詳細な内容や過去問については、こちらに一部掲載されていますので、参考にしてみてください。
晴れて合格後、通訳ガイドの研修を受けてから、何社かに履歴書を送って旅行会社に登録をして、お仕事をいただくようになり、ドイツやオーストリア、スイスなどのドイツ語圏からのお客様を箱根、鎌倉、日光などにご案内しました^^
当時、大学院での研究生活ではドイツ語学を専攻していたので、古い文献をたくさん読んで調べて書くことが中心・・・、どうしてもそこに興味や面白さを見い出せなかった私にとって、「実際に」「役に立つ」「使える」「生きた」「語学」と感じられる通訳ガイドの仕事はとてもやりがいのある仕事でした。「通訳ガイドは民間の外交官!」という響きにも憧れがあったと思います。
20代前半でドイツ語通訳ガイドの世界へ、国内添乗員の仕事も並行して開始!
とはいえ20代前半でガイドの仕事に飛び込んだので失敗は数知れず。。。
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横浜ランドマークタワーの入り口がどうしても分からず、ドイツ人の医師団体20名くらい?の御一行様を引率してぐるっと2周くらいタワーの周りを歩き回ることになってしまい・・・大クレーム(^_^;)になったり、
その後のパーティー会場でも依頼していた赤ワインでの乾杯ができず、手配ミスがあって、またまたクレームが来たり。。。(この時のドイツ人添乗員の怒った顔は今でも忘れられず(^_^;))
成田空港へ向かうバスの中、車窓から見える建物すべてに「あれは何?」、「これは何?」と聞かれ「名のない建物」に対して「…分かりません」と、うまく回答できなかったり、「どうして日本人は洗濯物を外に干すのか?景観を損ねているのでは?」と聞かれ「天日干しの方が健康的だ」「ドイツの洗濯物の乾燥のさせ方は生地を傷めてしまう」などと一方的で訳の分からない回答をしてしまったり。。。
(ドイツでは洗い~乾燥までを洗濯乾燥機で行い、地下室など専用のスペースに干すことが多い)
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知識も経験も、異なる文化に対する配慮もすべて未熟だったな~と感じて赤面してしまいます(^_^;)
実は、ドイツ語通訳ガイドの仕事だけでは件数が少なかったので、同じ旅行会社の他部署から国内の添乗員の仕事もいただいていました。
国内添乗業務の講座を受け、登録をして日本全国北から南までの添乗をすることで、地理や観光地の知識が身に付き、通訳ガイドの仕事と組み合わせることで相乗効果があったと思います!
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添乗員の仕事でも、自然災害による飛行機の着陸空港の変更や、冬場の水道管の凍結による急なホテルの変更、10時間以上の大渋滞!、自分の体調不良によるトラブルや、迷子になったお客様の話、本当にいろいろなトラブルがあり、思い出せばなつかしい笑い話ですが、「あの頃は本当によくやってたな~」と思います(^_^;)。
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いろいろなトラブルに対応する中で、「どうすればこの場をうまく切り抜けて、おさめられるのか?」
「誰に報告すれば一番良いか?誰が助けてくれるだろうか?」
”全体最適”の解決策は何だろうか、今すぐ!が求められる世界!
でだいぶ、精神的に鍛えられましたね(^_^;)
通訳ガイド、恐れずに挑戦、で道が拓ける!
私が取得したのは英語に比べると需要の少ないドイツ語の通訳ガイドの資格でした。
英語の通訳ガイドは資格者が多いとは思いますが、需要も様々で仕事の幅も広いはずです。
空港の送迎のような仕事から、VIPにべったりとくっついて同行し、日本全国を個人的に案内する観光ガイドの仕事もあるでしょう。
仕事を依頼してくれる旅行会社やエージェントも、そのガイドの経験に合った仕事をアサインしてくれるとは思いますが、まずは自分に合った難易度のお仕事から始めましょう。
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実はドイツ語通訳ガイドの時代、私にとってとても希少で貴重な出会いがありました。
まだ経験が浅すぎて、当時はよく理解していなかったのですが、今思えばユダヤの大富豪?だったと思える夫妻に付き添って箱根をご案内しました。
ドイツの銀行に勤める会長夫妻だったこと、ユダヤ人だったことを後から名刺をいただいて知りましたが、にこやかな笑顔と時折見せるナーバスさというか、美意識や旅のスタイルへのこだわりが程よくミックスされたご高齢の夫婦でした。
移動はすべて黒塗りの個人タクシーや新幹線のグリーン車だったと記憶しています。
大きなトランクを運び、タクシーの中でつたないガイドをし、道中ずっと一緒についてお世話係のような、まるで孫のような立ち位置で、一生懸命ガイドをしました。
本当に思い出しても恥ずかしいくらいの、幼く、つたないガイドだったと思うのですが、何とか無事に旅を終えて最終日に空港でお別れ。。。という時、お客様から分厚い封筒を渡されました。
そこには、感謝の気持ちを綴った直筆の手紙と御礼のチップとして当時の私にはガイド料よりも多い大金が入っていました。
そして、数日後、旅行会社であるエージェントから、私が担当したお客様から「感謝の気持ち」が綴られた御礼のレターが届いている、と連絡が入りました。
お客様のさりげない心遣いに大きな感動を覚えた記憶があります。
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この時のお客様の優しい笑顔は、数多くの失敗や冷や汗、涙の体験談の中で輝く一つの宝石のように20年以上経った今でも私の心に残っています。
正直なところ20代で世間知らずのガイドがお金をいただいて海外のお客様から見ればプロのガイドとして働いていたことは冷や汗ものなのですが・・・本当に素晴らしい経験をさせてもらったなあと思います。
そして、この時に大企業とか安定企業などではなく、通訳ガイドという職業を選んだことがその後の面白いいろいろな仕事につながっていったように思います。
私もチャレンジしてみたい、と思ったあなた、後先のことは考えすぎずに目の前の仕事に情熱を注いでみてください。
きっと誰かが見ていてくれます。
そして、次の仕事につながっていくはずです。
面白い、と思ったことに無心で情熱をもって取り組んでみてください。
必ず道が拓けていくと思います^^
まとめ
通訳ガイドの仕事は2018年に大きく制度が変わり、有資格の通訳ガイドと無資格でも講座を受けて地域の通訳案内ができる制度ができました。
通訳ガイドの仕事にチャレンジしたい人にとってはハードルが下がったと思いますのでぜひ、チャレンジしてみてくださいね(^o^)
通訳ガイドの仕事を始めるなら、土地勘や地理、歴史の知識が養える国内添乗員の仕事と組み合わせてみてください。
きっと相乗効果が生まれます。
大変なことや突発的な対応が求められて常にハラハラドキドキすることも多い仕事ですが貴重な出会いも待っていますよ!
恐れずに飛び込んでみてください。
その世界に入ってみないとわからないことも多いですから、自分の目で耳で、そして足で体験してみてくださいね(^o^)丿